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2023年3月28日 【最終更新日】2023年7月21日

介護・福祉の知識

福祉車両の助成金を家族でも活用できる?貸付との違いと具体的な活用方法について解説!

福祉車両を購入して親の介護など福祉車両を利用する人もいるでしょう。福祉車両を購入するときは、原則障がい者本人が購入することになります。
しかし、障がい者本人ではなく家族が購入する場合もあります。家族が購入すると助成金など活用できるか知りたい人もいることでしょう。
本記事では、福祉車両助成金の概要と家族でも活用できる方法などについて解説しています。
ぜひ、最後までご覧ください。
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福祉車両の助成金を家族でも活用できる?

結論からいうと要件を満たせば活用できます。親の介護などで福祉車両を利用している人やこれから家族を介助する必要があり購入を検討する人もいるでしょう。
障がいの有無や病気などの状況によって異なりますが、介助が必要な場合は普通の車で介助をしていくのは厳しいかもしれません。
福祉車両の助成金制度を家族でも要件を満たせば利用することが可能です。原則は障がい者や高齢者本人が対象ですが、その家族であれば、助成金を受けられる場合があります。
障がい者や高齢者本人が運転せず家族が運転する場合でも、助成金制度を利用することは可能なケースがあるため留意しましょう。

助成制度の需要

厚生労働省の統計によると要介護(要支援)認定者数は、2021年3月末時点で全国に約682万人いるとされています。右肩上がりで増加しており前年比でも2%増加していることから今後も増加していくことが予想されます。
要介護認定者が増加すればするほど、親や家族が介護が必要になるケースも増えるのではないでしょうか。介護が必要になるということは、家計への負担が増加するため、経済的な影響が少なからずあります。

また、2021年に生命保険文化センターが行った調査によると介護に要した費用は、住宅改造や介護用ベッドの購入費など一時的な費用の合計は平均74万円、月々の費用が平均8.3万円となっています。

また、2021年に生命保険文化センターが行った調査によると介護に要した費用は、住宅改造や介護用ベッドの購入費など一時的な費用の合計は平均74万円、月々の費用が平均8.3万円となっています。

こうした背景から福祉車両を利用する人も今後増えていくのではないでしょうか。福祉車両を利用することで介助される人・介助する人の双方の身体的・精神的負担軽減につながります。
また、助成制度を利用することで家計への影響を少なくすることで経済的負担も抑えることにつながるでしょう。
ただ、福祉車両を購入を検討する際に購入費用など経済的負担が大きく購入を断念する人もいることでしょう。今親や家族の介護をしている人や介護していない人も助成制度について正しく理解して活用できる場合は活用することが重要でしょう。

福祉車両の助成制度の内容

福祉車両の助成制度を家族でも活用できるのかについて需要も含めて解説しました。次に
福祉車両の助成制度の概要について解説していきます。
障がい者に対して助成を目的としているのが福祉車両での助成制度です。助成制度は、各地方公共団体が申請を行い障がい者手帳と紐付けされています。
助成制度といっても補助金・助成金・割引等複数あり、管理している団体も違うためわかりにくいです。
ここでは、助成等を一覧でまとめました。福祉車両を購入する際や購入後の維持期間に使える制度は下記のとおりです。

●消費税非課税
●自動車税環境性能割・種別割の減免
●市町村の補助金
●社会福祉協議会の低金利融資
●高速道路料金の割引

助成制度についてわかりやすく下表にまとめました。ご覧ください。

制度を利用できる人 制度を利用できる車
消費税に対する非課税 誰でも利用可能 非課税対象の福祉車両限定となる
自動車税環境性能割・種別割の減免 ・障がい者等の送迎をする社会福祉法人・NPO法人

・障がい者手帳1級2級の人と家族

・障がい者等の送迎をする社会福祉法人・NPO法人

・障がい者手帳1級2級の人と家族

市町村の補助金 障がい者手帳1級2級の人(所得制限あり) 福祉車両に改造したり、中古の福祉車両を購入する場合限定
社会福祉協議会の低金利融資 所得制限がある 福祉車両に改造する際や福祉車両購入する場合限定
高速道路料金の割引 障がい者手帳を持つ障がい者本人が運転する場合や、介助者が障がい者を乗せて運転する場合 どの車でも対象となる

 それぞれ詳しく解説します。

消費税非課税(全国共通)

福祉車両を購入する際に消費税が非課税になるケースがあります。非課税となる車両の装備組み合わせの具体例は下記のとおりです。

●車いす昇降リフトもしくはスロープ と車いす固定機具
●回転シートと車いす収納装置と車いす固定機具
●回転昇降シートと車いす固定機具

ただし、一部の福祉車両は非課税にならないケースがあるため留意しましょう。
課税対象となる例は回転シートの場合です。

自動車税環境性能割・自動車税種別割の減免の減免・免除(都道府県)

自動車税環境性能割・自動車税種別割が免税・減税となる制度です。減免・免除の対象は下記のとおりです。

●障がい者手帳を持っていて障がい者認定等級が一定以上の人で、車の所有者は障がい者本人(障がい者手帳での減免)
●高齢者や障がい者等の送迎で社会福祉法人やNPO法人が使用する8ナンバーの福祉車両。(構造減免)
●障がい者手帳を持っている障がい者の人1人につき、1台(オートバイ・軽自動車・原付等を含む、に限ります)

また、自動車税の減免対象車から乗り換える場合、やめるクルマの抹消登録もしくは他者への移転登録が完了してから新しい車の申請ができるため留意しましょう。
環境性能割(旧自動車取得税)の減免・免除についてくわしく知りたい人は、各都道府県の税事務所までお問い合わせください。

市町村の補助金

福祉車両に改造する場合や、改造した福祉車両を購入する場合に、各市町村によって異なるが、助成金や補助金があります。
所得に制限がある場合や障がい者手帳の等級の変更等、前回の申請時から数年経ってからでないと申請が不可になる場合があるため留意が必要です。
市町村の補助金について気になる人は、各市町村の役所福祉課まで問い合わせするとよいでしょう。

社会福祉協議会の低金利融資

各都道府県の社会福祉協議会では福祉車両に関する低金利融資を受けられる場合があります。
各都道府県の社会福祉協議会によって、福祉車両の購入費や改造費の貸付可能な上限金額や貸付条件が異なる場合があるため、都道府県社会福祉協議会までお問い合わせください。

高速道路料金の割引

障がい者本人が運転する場合や、介助者が障がい者を乗せて運転する場合に高速道路などの料金の割引が受けられます。
また、ETCも利用できるため、有料道路割引を受けたい人は、事前の申請が必要になります。

福祉車両の助成と貸付の違い

福祉車両の助成制度の概要について理解したところで、次に福祉車両の助成と貸付の違いについて解説します。
福祉車両の助成制度には、主に助成と貸付と2種類あります。しかし、助成と貸付の違いを知らない人もいることでしょう。
ここでは、助成と貸付の違いについて解説していきます。下記にまとめました。

●助成とは将来返済義務の無い助成金のこと
●貸付とは将来返済義務のある助成金のこと

それぞれくわしくみていきましょう。

助成とは将来返済義務の無い助成金のこと

助成金の場合は、将来返済義務がありません。ただし、要件を満たさなければ助成金は支払われないため留意が必要です。基本的には改造費が対象となる場合が大半です。
要件がわかりにくいため要件を理解し申請するまでに時間を要すことがありますが、申請が通ると返済する必要がないため、利用したほうがよいでしょう。

貸付とは将来返済義務のある助成金のこと

貸付金の場合は、将来返済義務があります。運転免許取得する際・自動車購入する際等に貸付を利用できます。
また、返済義務がある代わりにある程度融通が利きやすいのが特徴です。特に自動車購入する際に融通が利きやすいため、上手く活用しましょう。

助成と貸付をどう活用するか

助成と活用の違いについて理解したところで次に、どう活用するかを解説していきます。
助成は返済義務がないため、将来を考えるとメリットが大きいですが、その反面申請に時間を要しやすく融通も利きにくいのがデメリットでしょう。
貸付は、融通が利きやすいのがメリットといえるでしょう。
返済義務があるため、貸付を受けた後返済をしなければならないのがデメリットです。
それぞれのメリット・デメリットを理解したうえで、自分にどちらが合うのか検討することをおすすめします。

福祉車両の助成金を家族が活用する方法

ここまで、福祉車両の助成制度の概要について理解したところで次に福祉車両の助成金を家族が活用する方法について解説します。
障害者助成金の対象としては、障害者本人だけではなく、その付き添いの方も対象となっています。下記にまとめました。

●障害者本人が運転する場合
●障害者と生計を一にする者(介護者・健常者)が運転する場合
●身体障害者の利用に供すると認められる改造を施している場合

福祉車両を運転する人が障害者でなくても福祉車両の助成対象になることに留意しましょう。
ただし、福祉車両を新規で購入する場合、車両に対して助成金は支給されないため、金銭的な懸念がある人は中古の福祉車両を探すことをおすすめします。
消費税非課税・自動車税環境性能割・種別割の減免・高速道路料金の割引などは、障がい者本人だけでなく家族でも申請して活用することが可能です。
ただし、それぞれの要件を満たす必要があるため、申請する前にそれぞれの管理団体に問い合わせをして確認しましょう。確認して問題なければ利用をおすすめします。経済的負担を軽減するためにも活用したほうがよいでしょう。

まとめ

今回は、福祉車両助成金の概要と家族でも活用できる方法などについて解説しました。
また、福祉車両の助成と貸付の違いについても解説しましたが、違いを正しく理解し助成制度を利用することが重要になります。
本記事で紹介した内容を参考に、福祉車両の助成制度を利用できるか確認したうえで、助成制度を活用することに役立てていただけると幸いです。

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