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2023年1月24日 【最終更新日】2023年1月24日

介護・福祉車の紹介

福祉タクシーとは?介護タクシーとの違いや使い方などを解説!

高齢者や障がいを抱えている人などの移動手段として、福祉タクシーが活用されています。しかし、福祉タクシーと介護タクシーの違いが理解できず、用途や目的に応じた利用方法がわからない人もいることでしょう。

福祉タクシーは身体的にハンディを背負った人、もしくは病気や怪我で生活上困難を極めている人が利用できます。その一方で、介護保険を適用している人のみを対象とした介護タクシーも存在します。

本記事では、福祉タクシーと介護タクシーの違いと用途と目的に応じた利用方法などについて解説しています。

ぜひ、最後までご覧ください。

福祉タクシーの需要は?利用される場面はどんなとき?

介護の現場では、身体が不自由な人などが福祉車両を活用して住んでいる地域周辺を移動します。

その手段の1つとして福祉タクシーが存在しますが、これは道路運送法第3条で規定されている一般乗用旅客自動車運送事業において、有料サービスを提供している事業者のこと。障がい者の送迎に特化し認定を受けた事業者や一般のタクシー会社がサービスとして提供しています。

普通のタクシーとは違い、道端で手を挙げて呼び止めることはできません。

タクシー業界も、介護福祉に携わっている現代において、ケア輸送サービスや福祉輸送サービスを展開。高齢者や障がい者など、日常生活でハンディキャップを抱えた人の外出をサポートしています。

介護において送迎することを目的に福祉タクシーの需要が高まりをみせていますが、具体的には後述します。利用するには予約しなければならず、障がいがある人やけがをした人など、介助が必要な場合において利用できます。

それでは、福祉タクシーの特徴や社会的需要について詳しくみていきましょう。

福祉タクシーの特徴

福祉タクシーの特徴について、下記にまとめました。

 ●障がい者手帳を取得している人なら目的を問わずに使える

 ●介助資格のない運転手でも運転できる

 ●車椅子用補助装置などの福祉装備が搭載されている

それでは、詳しくみていきましょう。

障がい者手帳を取得している人なら目的を問わずに使える

身体障がい者手帳や療育手帳(Aの2以上)を取得している人は、目的や用途を問わずに利用することが可能です。身体が不自由な人や怪我をした人は、プライベートでの移動に難儀した経験がある人もいることでしょう。

特に買い物や外食、旅行などプライベートでの移動で困難が生じやすいです。

福祉タクシーならプライベートでも利用できるところは、大きなメリットといえるでしょう。

介護資格がなくても運転可能

福祉タクシーに関していえば、タクシー会社は介護の資格を取得していない運転手でも運転できるため事業を行いやすいです。

そんなタクシー事業所における福祉タクシーのメリットには、介護が必要な人に対して集客アプローチができることなどが挙げられます。

他にも、福祉タクシーを利用してもらうことで宣伝効果が期待できます。

福祉装備の搭載

福祉タクシーは、車椅子補助装置などの福祉装置が搭載されているため、乗車しやすいことも特徴の1つ。介助者が車椅子の人に対して、スロープを活用しながら乗降の補助ができます。

また、車椅子だけでなくストレッチャーも乗降するタイプの福祉タクシーもあります。

福祉タクシーの需要

障がいのある人が利用する場合は、事前に市町村のような行政や福祉タクシーを配車しているタクシー会社に直接問い合わせることをおすすめします。一方で高齢者の場合は、本人が相談しにくい環境であれば、家族もしくは代理人から問い合わせましょう。

福祉タクシーは通院、買い物だけでなく用途にかかわらず利用することができるため、事前予約さえすれば乗車可能。また、国土交通省の発表によると、平成15年度の4,574台から平成19年度には11,535台に増加しています。

 

また国土交通省は2006年に施行された「バリアフリー整備ガイドライン」というルールに基づき、高齢者や障がい者における移動の円滑化に向けた方針を定めています。

そして最終的には、2025年度末で全国の福祉タクシーを90,000台達成することを目標として設定しました。

このような社会的背景から、タクシー業界では今後も介護における福祉タクシーの需要の伸びが想定されます。

福祉タクシーが利用される場面

友人と出かけたり家族と旅行したり、幅広い使い方ができるところは福祉タクシーにおける特徴の1つ。事前に予約しなければなりませんが、日常生活においてさまざまな場面で活用できます。

主な目的や用途について、下記にまとめました。

 ●買い物

 ●私事の用事

 ●病院受診

 ●福祉施設の利用 など

また、車椅子のまま乗車できるように、リフトが昇降するタイプの福祉タクシーもあります。車椅子の人は、車椅子のまま乗車できたほうが安心できるでしょう。

さらに、福祉タクシーは、高齢者や障がいのある人などのニーズに合わせた選び方が重要。日々の生活で重宝している人もいれば、一時的な怪我で利用するケースも想定されます。

それぞれのニーズに合わせた使い方をすることが重要ですが、存在の知名度が低く、まだまだ世間的にもよく知られていない仕組みです。そのため疑問点があれば、直接タクシー会社に問い合わせたり自治体の役所福祉課に相談したりすることで解消できるでしょう。

福祉タクシーと介護タクシーには明確な違いがある

福祉タクシーの特徴や需要については理解できたとは思いますが、介護タクシーとの仕組みに違いがあるため注意しなければなりません。

その概要について、下表にまとめました。

福祉タクシー 介護タクシー
 

・介護の資格がない運転手でも運用できる

・身体の不自由な人や病気やケガをした人なら誰でも利用できる

 

・介護職員初任者研修以上の資格取得運転手が必要

・介護保険に該当している人

福祉タクシーは、介護保険の対象にならないため身体の不自由な人や病気やケガをした人なら誰でも用途を限定せずに利用することが可能。例えば、観光や外食などでも利用できるところは特徴といえます。

また福祉タクシーは、介護資格のない運転手でも運用できます。

一方で、介護タクシーとは、介護保険が適用されるタクシーのこと。ただし、社会において必要と位置づけられた外出や最低限度の生活で必要な外出のみ条件として認められているため、過度なプライベート利用は介護保険適用外となることから注意しなければなりません。

また、国土交通省の地方運輸局規定に基づき、介護タクシーを運転するには福祉関連の資格(介護職員初任者研修以上)を取得する必要があります。

福祉タクシーの利便性の高さに利点がある

外出するにも高齢や障がいなどで困難を抱える人にとって、利用範囲や介護適用の度合いなど、福祉タクシーにおける利便性の観点からいくつかの留意すべきポイントがあります。

例えば、利用できる条件や介護保険における適用の有無などが挙げられますが、その概要については下表にまとめました。

メリット デメリット

・高齢者や障がいのある人、怪我をしている人なら誰でも利用可能

・目的と用途を問わず気軽に利用できる

・車椅子の人も乗車できる

 

・普通のタクシーに比べて料金が高い

・利用するには事前予約が必要

・運転手が介助しない場合もある

福祉タクシーは高齢者だけでなく、怪我や障がいのある人なども利用でき、用途も問わず通院やプライベートで気軽に利用できるところは大きなメリットといえます。

しかし、利用料金が割高になりやすいことが特徴です。具体的には、「運賃+介護器具レンタル料金+介助料金」が内訳として位置づけられています。

また、配車予約を事前にする手間を考えると、億劫に感じる人もいることでしょう。そもそも、利用する側から運転手にお願いしなければ深く介助することもありません。重度の困難を抱える人にとっては、使いにくいサービスといえます。

さらに、費用面でも大きなデメリットを抱えることには留意しましょう。

福祉タクシーを選ぶ際の留意点

福祉タクシーの特徴やメリット、デメリットについて理解できても、選び方や使用方法がわからなければ意味がありません。

まずは、それらのポイントを下記にまとめました。

 ●事前予約時に料金の確認

 ●タクシー乗車当日の手配時間調整

 ●福祉タクシー補助金(タクシー利用券)が利用可能かどうか

それでは、詳しくみていきましょう。

事前予約時における料金などの確認

福祉タクシーの利用料金は、各タクシー会社で異なります。

また、車椅子対応車両など各福祉装備によっては、別途料金が発生することもあり注意が必要。さらに、目的地で待ち時間が発生する場合は料金が追加されます。

事前にタクシー会社のホームページや電話で料金体系の確認・問い合わせをしましょう。

利用当日の手配時間における場所の確認

事前の予約時に、乗車当日の福祉タクシーにおける手配時間と場所のすり合わせが必要です。

つまり、普通のタクシーとは異なり事前の予約をしなければ利用できないため、手配時間は予約時に打ち合わせをするということ。手配時間は交通状況によって前後する場合があるため、時間に余裕を持って行動することをおすすめします。

また、タクシーに乗車する場所も確認しておくことで、安心して利用できるでしょう。

福祉タクシー補助金(タクシー券)について確認する

自治体によっては重度の障がいを持つ人で、一定の基準を満たす人を対象に補助金(タクシー利用券)を配布しています。

主な交付条件を、下表にまとめました。

福祉タクシー 介護タクシー
 

・身体障害者手帳(1級・2級)を持っている人。

・療育手帳(愛の手帳)がA1(1度)もしくはA2(2度)

 

・市町村によって交付の有無が異なる

・介護保険認定対象の人でかつ介護保険証を持っている人

福祉タクシー券の名称や利用条件、申請の方法などは市町村によって異なるため、お住まいの自治体に問い合わせて確認してください。

福祉タクシーの予約方法は?その手順をピンポイントで紹介

福祉タクシーを活用することは、介護を受ける人の用途を問わない移動手段になるだけでなく、利便性向上にもなります。

しかし、社会的にもまだまだ知られていない福祉タクシーですが、どうすれば利用できるのかわからないという人もいることでしょう。ここでは選び方や具体的にどうすれば利用できるのか、解説しています。

予約する主な手順は、下記のとおりです。

 ⒈福祉タクシーを配備しているタクシー会社を選ぶ

 ⒉連絡して手配する

 ⒊事前予約を入れる

予約する際にタクシー会社に問い合わせて、利用したい日時や目的など、必要事項を伝えて運転手による介助が可能かどうか確認しましょう。

もし、運転手のサポートが期待できないときは、介助者と一緒に乗車することをおすすめします。目的や用途にかかわらず、気軽に利用できるところは利便性を感じる人もいることでしょう。

障がいの等級や怪我の程度に応じて、利用するか検討するべきです。

まとめ

今回は、福祉タクシーと介護タクシーの違いと特徴やメリット・デメリットについて解説してきました。

また福祉タクシーの利便性などについても紹介していますが、介護の現場において数多くの場面で活用されており、不便の解消を図るためにもその存在意義が大きいことがわかります。

本記事で紹介した内容を参考に、その特徴やメリット、デメリットなどから適切な場面で活用しましょう。

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